Technical Data注意事項

注意事項

出力軸への取付に関する注意

接着剤を使用する場合は、接着剤が軸受部等減速機内部に流入しないよう注意して下さい。また、減速機の出力軸に部品等を圧入する事は避けて下さい。ギヤードモータ内部破損の原因になります。
コアレスモータ(エンコーダ付を含む)の軸に接着剤を使用する場合も減速機同様にご注意ください。圧入に関しては弊社にて対応を行う事は可能です。形状により対応可否もありますので、ご相談ください。

出力軸からの回転に関する注意

ギヤードモータを出力軸側より回転させる事は避けてください。歯倒れ等の減速機内部破損の原因になります。また、モータが発電し装置内の電子機器に悪影響を及ぼす場合があります。

出力軸ロックに関する注意

ギヤードモータに通電した状態で出力軸をロック(固定)する事は避けてください。歯倒れ等の減速機内部破損の原因になります。また、モータ仕様によっては短時間のロックでも焼損する危険があります。

出力軸追加工に関する注意

追加工する場合は、加工時の荷重、衝撃、振動等によりギヤードモータが破損する場合があります。また、切削粉等がギヤードモータ内部に入りこみますと、異音等の原因になりますので十分に注意して下さい。

軸受の取り扱いに関する注意

減速機やモータには含油軸受が使われている製品があります。軸受内部の油が吸い取られる様な環境下でのご使用は避けて下さい。また取付の際に軸受をインローとしてご使用される場合には、取付側の材質にご注意ください。(特に樹脂をご使用されている場合)

取付に関する注意

外観図記載寸法にて取付用タップを確認し、適正な取付用ネジを選定して下さい。取付用ネジが長すぎたり締付トルクが過大であると、ギヤードモータ取付部や取付用ネジの変形、破損により不具合が生じる場合があります。また、取付用ネジが短すぎたり締付トルクが弱すぎると、ネジの緩みや脱落の原因になりますので注意して下さい。

取付姿勢に関する注意

標準取付姿勢は弊社出荷検査姿勢である水平方向を推奨しています。その他の姿勢で使用する場合、グリスがギヤードモータ外部に漏れたり負荷が変化し水平方向と比べ特性が変化する事があります。予め御注意願います。

グリス、オイルに関する注意

特殊な環境下、取付姿勢によっては内部のグリスやオイルがギヤードモータ外部に漏れる可能性がありますので注意してください。また、装置にグリスやオイルが付着すると、材質によってはクラック等の異常が発生する場合がありますので予め御確認をお願い致します。

モータ端子部に関する注意

モータ端子に無理な力を加えると、モータ内部に応力がかかり内部破損の原因になります。また、半田付作業は短時間で行なって下さい。(推奨: 半田コテ先温度380±20℃ 2秒以内)モータ端子に必要以上の熱を加えますと、部品の溶融や内部破損の原因になります。半田作業の際には半田ボールやフラックスがモータの内部に入らないように行ってください。

コネクタ部に関する注意

ギヤードモータに通電した状態でコネクタの抜き差しを行なう事は避けて下さい。また、コネクタの抜き差しを行なう場合は、リード線やギヤードモータに応力が加わらないようコネクタ本体を持って下さい。特にリード線の引き出し部やコネクタ引き出し部の取扱いにはご注意下さい。

ロータリーエンコーダ取扱いに関する注意

  • ・ 落下等により衝撃を加えると、機能が損なわれる事があります。
  • ・ ハーネスに引張り等の力を加えると、ロータリーエンコーダケースや内部基板の破損の原因となる事があります。
  • ・ 製品に静電気を加えると内部電子部品の破損原因となります。
  • ・ 磁気式エンコーダ部に磁石を近付けたり、磁界中で使用した場合、誤動作又は破損の原因になります。
  • ・ 過電圧、過電流で使用した場合、モータ及びロータリーエンコーダの内部破損につながりますので、ヒューズ、保護回路等の安全装置の設置をお願いします。
  • ・ 使用電源にサージが発生する場合、電源間にサージアブソーバを接続する等してサージを吸収してください。

PWM 制御に関する注意

コンデンサ付きモータをPWM制御する場合、周波数によって過電流が流れる事があります。PWM制御にてモータをご使用される場合はコンデンサが搭載されていないモータをご使用頂くか、周波数特性を確認の上ご使用ください。

実装評価に関する注意

寿命、騒音、振動は取付ける装置により変化しますので、実装しての御確認をお願い致します。
出力軸にラジアル、スラスト荷重が大きく掛かる機構については、実機にて受けを検討してください。また、出力軸に長い部品を取付る際には片持ちは避けて頂くよう検討をお願いいたします。

用途に関する注意

兵器、軍事用途には使用をしないで下さい。

不具合品に関する注意

不具合品については分解せず、使用条件、不具合発生日時、不具合事象を明確にして弊社へ返送願います。また、万が一落下させてしまった製品についてはご使用ならないで下さい。

安全確保に関する注意

ギヤードモータ、及び装置の故障による人体障害、及び火災を予防する為に、ヒューズや保護回路等による安全確保をお願い致します。

使用温度範囲

-10℃~+60℃の範囲内でご使用下さい。カタログ仕様書に記載してある値は室温(約20℃~25℃)の時の値です。範囲外でのご使用は減速機のグリスが正常に機能しなくなったり、モータの起動が出来なくなります。温度条件によっては、グリスやモータ部品の変更により対応出来ますのででご相談下さい。

保存温度範囲

-15℃~+65℃の範囲内で保存して下さい。カタログ仕様書に記載してある値は室温(約20℃~25℃)の時の値です。範囲外でのご使用は減速気のグリスが正常に機能しなくなったり、モータの起動が出来なくなります。温度条件によっては、グリスやモータ部品の変更により対応出来ますのでご相談下さい。

相対湿度範囲

20%~85%RHの範囲内で保存して下さい。多湿環境においては金属部品に錆が発生し異常をきたす恐れがありますので、取扱いにはご注意下さい。

雰囲気に関する注意

有害なガスを発生させる物質が存在する場所での使用は避けて下さい。ギヤードモータ内部に悪影響を及ぼす場合があります。特にシリコン製品に含まれる低分子シリコン化合物はモータ内部の接点障害に結びつきますので注意して下さい。また、装置内で接着剤やシール材を使用する場合、有害なガス等が発生しない事を十分に確認して下さい。

保管に関する注意

有害なガスの雰囲気中、及び高温、低温、多湿での保管は避けて下さい。また、長期間の保管は避けてください。(保管期間は2年以内とさせて頂きます)

寿命

ギヤードモータの寿命は、負荷条件、動作モード、使用環境によって大きく異なりますので実機動作確認を十分に行ってください。以下の項目は寿命に悪影響を及ぼしますので、ご使用の際にはご相談ください。

  • ・ 定格トルクを超えた負荷での使用
  • ・ 頻繁な起動運転の繰り返し
  • ・ 正逆の瞬時反転
  • ・ 衝撃荷重
  • ・ 長時間の連続運転
  • ・ 過大なオーバーハング荷重、スラスト荷重を超えての使用
  • ・ ショートブレーキ、逆起電流、PWM制御等のパルス駆動
  • ・ 定格電圧に対して規格外での電圧使用
  • ・ 使用温度範囲、相対湿度範囲を超えた使用、特殊環境での使用
  • ・ その他、ユーザー様においての使用モード、環境をご相談頂いた上で最適な機種を選定させて頂きます

仕様変更について

環境対応や供給の状況により部品や仕様を余儀なく変更することが御座いますので、予めご了承願います。